結論から言うと、社会人の英語独学でつまずきやすいのは教材選びではなく、いつ・どこで英語に触れるかを決めていないことです。参考書やアプリを新しく増やす前に、毎日どのタイミングで英語に触れるかを先に決めておくと、独学は続けやすくなります。学生時代のように授業や課題が用意されているわけではないので、何をどれだけやるかも、いつやるかも、すべて自分で決める必要があります。だからこそ、最初に決めることの順番を間違えないことが大切です。以下では、社会人の独学がつまずきやすい理由、始める前に決めておきたいことの順番、そして最初の1週間の具体的な進め方を紹介します。
要点
- つまずきやすいのは教材選びではなく、いつ・どこで英語に触れるかを決めていないことです。
- 最初の1週間は、1日目に場面を一つ決め、2〜3日目は数語を確認し、4〜7日目は思い出せなかった単語だけを見返します。
- 参考書を1冊完走するより、少しずつでも毎日英語に触れ続けることを優先します。
社会人の独学がつまずきやすい理由
学生時代は授業や小テストが否応なく英語に触れる機会を作ってくれていましたが、社会人の独学にはその仕組みがありません。何をどれだけやればいいのか誰も決めてくれないため、教材選びに時間を使いすぎて肝心の学習が後回しになったり、参考書を何冊も買った末にどれも中途半端になったりしがちです。加えて、社会人の独学は、繁忙期や出張、残業といった仕事の都合に学習時間が左右されやすいという事情もあります。毎週決まった曜日・決まった時間に机に向かう計画は、忙しい週が一度でもあると崩れやすくなります。仕事の状況にかかわらず崩れにくい形を、最初から選んでおく必要があります。参考書を一冊やり切ろうとする計画も、途中で止まりやすい典型例です。1冊を通して仕上げることを目標にすると、忙しくて数週間開けなかっただけで最初からやり直したくなり、結局そこで手が止まってしまいます。独学では、1冊を完走することよりも、少しずつでも毎日英語に触れ続けることを優先したほうが現実的です。
何を学ぶかより先に、いつ・どこで学ぶかを決める
独学を始めるとき、多くの人はまず教材やアプリを探しますが、続けやすさを左右するのは教材の中身より、いつ・どこで英語に触れるかが決まっているかどうかです。通勤電車の中、昼休みの後半、寝る前にベッドに入ったときなど、すでに毎日ある行動の中から場面を一つ選びます。次に、そこで何を学ぶかを決めます。単語を中心にするのか、文法を読み返すのか、リスニングを流すのかは、その場面でできることに合わせて一つに絞ります。立ったままの満員電車なら単語、座れる電車ならリーディング、というように、場面が決まれば学ぶ内容も自然に絞られます。教材を選ぶのは、この二つを決めたあとで構いません。順番を逆にしてしまうと、教材を探すこと自体に時間を使い、肝心の「いつ・どこで」があいまいなまま止まりやすくなります。
教材とやり方を一つに絞る
独学の教材は無数にありますが、同時に何冊も進めようとすると、どれも中途半端になりがちです。まずは一つの教材、一つのやり方に絞り、しばらく続けてみてから物足りなさを感じた部分だけを別の教材で補うほうが、結果として続けやすくなります。語彙であれば、A1からC2までのレベル別に整理された単語のまとまりを使うと、自分の今のレベルに合う範囲から始めやすくなります。仕事に関わるテーマから選べば、覚えた単語をそのまま仕事の場面で使えるという利点もあります。文法をやり直したい、リスニングを鍛えたいなど、別の課題を感じたとしても、最初からすべてを並行して進める必要はありません。一つのやり方にしばらく集中し、慣れてきてから少しずつ範囲を広げるほうが、途中で投げ出しにくくなります。
隙間時間と朝の習慣に接続する
いつ・どこで学ぶかを決めるとき、新しく時間を作ろうとする必要はありません。すでにある隙間時間や朝の行動に英語との接触を重ねる方法は、隙間時間で英単語を覚える方法と朝活で英語を続ける方法で詳しく紹介しています。独学の一歩目としては、まずどちらか一つの場面を選び、そこに単語を一つ置いてみるところから始めると、教材選びに迷う時間を減らせます。
最初の1週間の具体的な進め方
何から手をつければいいか分からない場合は、次のような順番で最初の1週間を過ごすと決めやすくなります。
- 1日目:いつ・どこで学ぶかを一つだけ決める(例:行きの通勤電車、寝る前にベッドに入ったとき)
- 2〜3日目:決めた場面で、その日の単語を数語だけ確認する
- 4〜7日目:同じ場面を続け、思い出せなかった単語だけを見返す
1週間続けられたら、そこで初めて次の教材や学習法を追加するかどうかを検討します。始める前にあれこれ教材を揃えるより、まず一つの場面で続けられるかを確かめるほうが、結果的に遠回りになりません。途中で1日できない日があっても、1日目からやり直す必要はなく、翌日にまた同じ場面から続ければ十分です。
アプリが役立つ場面
独学の最初の一歩で意外と迷うのが、どの単語から始めるかです。Watch Your Languageでは、テーマとCEFRレベル別の語彙パックから選ぶだけで、その単語がiPhoneのロック画面・ホーム画面のウィジェットとApple Watchの文字盤に表示されるようになります。単語は覚えるまで繰り返し表示されるので、「いつ・どこで」の場面を画面を見る瞬間に任せてしまうこともできます。Premiumでは、手書きのメモやCSV・Excelから自分の単語を取り込むこともでき、仕事の資料に出てくる単語を独学の入り口にできます。発音やリスニング、会話の練習まではこの方法だけでは補えませんが、覚えたはずの単語が思い出せない、という独学でよくあるつまずきを減らす役割は果たせます。
Watch Your Languageは、独学の最初の一歩を「パックを選ぶだけ」にするアプリです。A1からC2までのテーマ別パックから選んだ単語が、iPhoneのウィジェットとApple Watchの文字盤に表示され、覚えるまで繰り返し出てきます。
まとめ
社会人の英語独学を始めるときは、教材を選ぶより先に、いつ・どこで英語に触れるかを決めておくことが続けやすさを左右します。一つの教材、一つのやり方に絞り、すでにある隙間時間や朝の習慣に接続すれば、新しく学習時間を作る必要はありません。忙しい社会人向けの覚え方は社会人の英単語の覚え方、Apple Watchでの学習の向き不向きはApple Watchを英語表示にする方法と学習法でも紹介しています。