結論から言うと、名詞を der・die・das つきで、例文と一緒にまとめて覚えたいなら「ドイツ語の最も一般的な単語」、ニュースや短い読み物の中で単語を拾いたいなら「Readle ドイツ語」、文法抜きで絵と短いゲームから入りたいなら「Drops」が候補になります。覚えた単語を時計やiPhoneの画面で繰り返し目にして定着させたいなら、Watch Your Languageを組み合わせる形です。ドイツ語の単語は、長い複合語と3つの性という、英語にはない特徴を持っています。ここではApp Store(日本)の各ページを2026年9月に確認し、説明文と「互換性」の欄、表示されている価格だけをもとに、その特徴にどう向き合えるかという観点で比較しました。
要点
- ドイツ語の長い単語の多くは短い単語をつなげた複合語で、部品を覚えるほど読める単語が増えます。
- 名詞はder・die・dasと一緒に覚えるのが基本で、例文つきで3,000語をまとめて学べる「ドイツ語の最も一般的な単語」が候補です。
- ニュースや読み物から拾うならReadle、文法抜きで絵と短いゲームから入るならDropsです。
ドイツ語の単語が長く見える理由
ドイツ語を始めると、Krankenhaus(病院)や Speisekarte(メニュー)のような長い単語にまず驚きます。ただ、その多くは短い単語をつなげた複合語です。Krankenhaus は Kranke(病人)と Haus(家)、Speisekarte は Speise(料理)と Karte(カード)、Fahrkarte(切符)は fahren(乗り物で行く)と Karte からできています。部品を知っていれば、初めて見る単語でもおおよその意味が推測でき、逆に部品を覚えるたびに読める単語が一気に増えていきます。
もうひとつの特徴が、名詞がすべて大文字で始まり、男性・女性・中性の3つの性を持つことです。性によって冠詞が der・die・das と変わり、さらに格によって形が変わるため、名詞は冠詞とセットで覚えるのが基本とされます。つまり、ドイツ語の単語アプリは「複合語の部品をどれだけ繰り返し見られるか」と「性をどう見せるか」で選ぶと、自分に合うものが見つけやすくなります。
Watch Your Language — 部品になる単語を毎日目にする
どんな人向けか: Haus や Karte のような基本語を、机に向かわずに何度も目にして定着させたい人向けです。
できること: App Storeのページによれば、Apple Watchのコンプリケーション(インライン、長方形、円形、コーナー)とiPhoneのホーム画面・ロック画面のウィジェットに単語を表示し、「互換性」の欄にはApple Watch(watchOS 10.0以降)が挙げられています。単語はテーマとCEFRレベル(A1〜C2)で分かれたパックから選び、間隔反復で、まだ覚えていない単語ほど頻繁に表示されます。移動や食事の基本パックを選べば、Bahnhof(駅)、Fahrkarte(切符)、Rechnung(お会計)といった単語が、時刻を確かめるたびに目に入ります。
できないこと: 文法の説明や格変化の練習はありません。ドイツ語の名詞は大文字で始まる形で、der・die・das などの冠詞つきで表示されます(設定でオフにもできます)が、性や格変化の説明まではないので、その点は次に紹介するアプリや辞書で確認することになります。無料で使え、単語数の上限をなくすPremiumはアプリ内課金です。
ドイツ語の最も一般的な単語 — 名詞はすべて定冠詞つき
どんな人向けか: 頻度の高い3,000語を、der・die・das と例文つきで覚えたい人向けです。
できること: App Storeのページには、3,000の必須単語、115,346の例文、間隔反復、9種類のクイズが挙げられ、「すべての名詞に定冠詞」と明記されています。スプーンは der Löffel、フォークは die Gabel、ナイフは das Messer と、食卓の道具だけでも3つの性に分かれるドイツ語では、この点が大きな助けになります。637のドイツ語動詞の活用(合計83,743の活用ペア)やホーム画面ウィジェットもあり、「互換性」の欄にはApple Watch(watchOS 10.0以降)が挙げられています。
できないこと: App Storeの「言語」の欄は英語のみで、訳も英語が前提です。英語経由で学ぶことに抵抗がない人向けです。アプリ内課金は、1,300円、5,000円、10,000円のPro Subscriptionと、6,000円・13,000円のLifetime Proが表示されています。
Readle ドイツ語 — 読み物の中で単語をタップして調べる
どんな人向けか: 単語帳だけでは物足りなくなり、文脈の中で単語や複合語に出会いたい人向けです。
できること: App Storeのページによると、A1〜C1のレベル別に、2,000以上のニュースやストーリーを読み、音声で聞けるアプリです。レッスン中に単語をタップすると意味をすぐに調べられ、重要な文法とキーワードの説明もついています。説明文では、TestDaFやGoethe-Zertifikatの受験を考えている人も対象に挙げています。長い複合語を見かけたらタップして部品を確かめる、という使い方ができます。
できないこと: 「互換性」の欄に挙げられているのはiPhone、iPad、iPod touch、Macで、Apple Watchは含まれていません。プロ版は月額1,150円、四半期4,790円、永久版29,000円などが表示されています。読むことが中心なので、基本語を最初から順に覚える用途には向きません。
Drops(ドイツ語)— 絵と5分のゲームで語彙だけに絞る
どんな人向けか: 文法はあとにして、まずは身近な単語を絵で覚えたい人向けです。
できること: App Storeのページによると、単語はすべてイラストで示され、母語を介さずに意味をつかむ設計です。1回の練習は5分に区切られ、スワイプやタップで答えるミニゲーム形式で進みます。文法は扱わず語彙だけに絞っており、無料でも150以上のトピックにわたる2,700語以上を使えると書かれています。
できないこと: 説明文は英語です。「互換性」の欄にApple Watchは含まれていません。プレミアムのアプリ内課金は1,080円から10,200円まで複数の価格が表示されています。性や格変化を学ぶ場ではないので、冠詞は別に確認する必要があります。
比較表
| アプリ | Apple Watch | 名詞の冠詞 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| Watch Your Language | 対応(watchOS 10.0以降) | 冠詞つきで表示(オフも可) | 文字盤とウィジェットで基本語を繰り返し見る |
| ドイツ語の最も一般的な単語 | 対応(watchOS 10.0以降) | すべての名詞に定冠詞 | 3,000語と例文、英語経由 |
| Readle ドイツ語 | 記載なし | 説明文に記載なし | レベル別の読み物と音声、タップで辞書 |
| Drops(ドイツ語) | 記載なし | 説明文に記載なし | イラストと5分のゲームで語彙 |
Watch Your Languageは、ドイツ語の単語をテーマとCEFRレベル別のパックで用意し、Apple Watchの文字盤とiPhoneのウィジェットに表示します。間隔反復が覚えていない単語を繰り返し見せるので、性や格変化は別のアプリで学びながら、基本語に触れる回数だけをこちらに任せられます。
どれを選ぶか
例文つきで名詞をまとめて固めたいならドイツ語の最も一般的な単語、ある程度読めるようになってきたらReadle ドイツ語、まずは気軽に語彙を増やしたいならDropsが入口になります。どのアプリで覚えた単語も、Watch Your Languageで毎日目にするようにしておけば、次に複合語の中で出会ったときに部品として気づきやすくなります。1日に覚える量の目安は「英単語は1日何個覚えればいいか」、ウィジェットの置き方は「iPhoneにウィジェットを追加する方法」で紹介しています。フランス語と比べてみたい場合は「フランス語の単語アプリ比較」もどうぞ。