結論から言うと、韓国旅行の前に文法から学び直す必要はありません。空港、ホテル、レストラン、道案内や買い物、それに万一のときのための単語を、場面ごとにあらかじめ知っておくだけで、現地でのやり取りはずいぶん楽になります。ここで紹介するのは会話フレーズの暗記ではなく、単語そのものです。単語の意味と発音さえ分かっていれば、あとは指差しでも十分に通じます。それぞれの単語には、ハングルと、韓国政府が定めたローマ字表記法(Revised Romanization)による読み、そして意味をあわせて示しています。単語だけを先に知っておけば、文が組み立てられなくても、聞き取れた単語をヒントに前後の内容を推測できるようになります。
要点
- 旅行前に文法から学び直す必要はなく、空港・ホテル・レストランなど場面別の単語を知っておけば十分です。
- ハングルは基本の子音字14個と母音字10個の組み合わせで、ローマ字表記を頼りに音節ごとに読む感覚をつかみます。
- 호텔(ホテル)のような外来語や、예약하다(予約する)のような漢字語は、日本語話者が音で覚えやすい単語です。
ハングルは読めなくても大丈夫、仕組みを知ると覚えやすくなる
ハングルは、子音字と母音字を組み合わせて一つの音節を表す文字です。学び始めは、基本の子音字14個と母音字10個を覚えるところからで、漢字のように一字ずつ異なる形を無数に覚える必要はありません。たとえば空港を意味する공항は、공と항という二つの音節ブロックからできています。공はg・o・ngの三つの音を組み合わせた音節で、항はh・a・ngの三つの音を組み合わせた音節です。ローマ字で書くとgonghangとなり、一文字ずつではなく音節のまとまりごとに読む感覚をつかむと、初めて見る単語でもある程度読めるようになります。ハングルにまだ慣れていない段階では、ローマ字表記を先に頼っても構いません。同じ単語に何度も出会ううちに、ローマ字を見る前にハングルのほうへ自然と目が行くようになれば、読む力がついてきた合図です。完璧に読めるようになってから単語を覚え始めようとすると、いつまでも最初の一歩が踏み出せません。読む力と語彙は、旅行までの数週間で同時に育てていくくらいの気持ちで十分です。
日本語話者が音で覚えやすい単語
韓国語の単語の中には、日本語話者にとって覚えやすいものがあります。一つは英語からの外来語で、発音が日本語のカタカナ語と近いものです。もう一つは漢字をもとにした漢字語で、日本語の音読みと音の骨格が似ているものです。旅行でよく使う単語のうち、次の六つはこのどちらかにあたります。
| 韓国語 | ローマ字表記 | 日本語との共通点 |
|---|---|---|
| 호텔(ホテル) | hotel | 英語からの外来語で、日本語の「ホテル」とほぼ同じ音 |
| 체크인하다(チェックインする) | chekeuinhada | 「チェックイン」という英語由来の音がそのまま聞き取れる |
| 메뉴(メニュー) | menyu | 英語からの外来語で、日本語の「メニュー」に近い音 |
| 여권(旅券) | yeogwon | 漢字語で、日本語の音読み「りょけん」と音の骨格が近い |
| 예약하다(予約する) | yeyakada | 漢字語で、日本語の音読み「よやく」に近い |
| 도착하다(到着する) | dochakada | 漢字語で、日本語の音読み「とうちゃく」に近い |
すべての単語がここまで音が近いわけではありませんが、この近道が使える単語に気づけると、覚える負担は軽くなります。旅行で使う単語の中には、これから紹介する왼쪽(左)や얼마(いくら)のように、漢字語の近道が使えない固有語もたくさんあります。固有語には日々の動作や状態を表す基本的な単語が多く、日本語の音との共通点もないため、何度も目にして覚える必要があります。新しい単語に出会ったとき、それが漢字語らしいと気づけたら、元になっていそうな日本語の熟語を思い浮かべてみると、意味も発音も同時に覚えやすくなります。固有語と漢字語の違いについては、韓国語の単語の覚え方で詳しく紹介しています。
空港と入国審査で使う単語
到着してから最初に使う場面は、空港と入国審査です。挨拶や感謝の言葉も、このタイミングで一度は使うことになります。
- 안녕하세요(annyeonghaseyo)— こんにちは、はじめまして
- 감사합니다(gamsahamnida)— ありがとうございます
- 실례합니다(sillyehamnida)— すみません、失礼します
- 공항(gonghang)— 空港
- 여권(yeogwon)— パスポート(上の表の通り)
- 탑승하다(tapseunghada)— 搭乗する
挨拶と感謝の言葉は、空港に限らずホテルやレストラン、店先でも繰り返し使う言葉です。最初にこの三つだけでも覚えておくと、どの場面でも会話の入り口として使えます。案内板や係員の指示は早口で流れることが多いため、単語だけでも聞き取れるようにしておくと、案内放送や係員の説明にも落ち着いて対応できます。
レストランで使う単語
食事の場面では、메뉴(メニュー)はすでに紹介した通り聞き取りやすい単語です。そのほかに、次の単語を知っておくと注文と会計がスムーズになります。
- 식당(sikdang)— 食堂、レストラン
- 맛있는(masinneun)— おいしい
- 계산서(gyesanseo)— お会計、伝票
メニューに読めない単語があるときは、写真に撮っておくと、あとで調べて復習できます。食堂の入り口や座席の案内で係員が話す言葉も、聞き取れなくても心配はいりません。単語がいくつか聞き取れれば、注文と会計の流れはおおむね推測できます。
道案内と買い物で使う単語
地図アプリの電波が届かない場所で人に道を尋ねるときや、値段を確認して買い物をするときに使う単語です。
- 왼쪽(oenjjok)— 左
- 똑바로(ttokbaro)— まっすぐ
- 근처에(geuncheoe)— 近くに
- 얼마(eolma)— いくら
- 싼(ssan)— 安い
値段は数字で示されることがほとんどなので、聞き取れなくても電卓や画面を見せてもらえば十分に通じます。道を尋ねるときは、地図アプリの画面を見せながら왼쪽(左)や똑바로(まっすぐ)が聞き取れれば、身振りとあわせて方向をつかめます。
知っておきたい緊急時の単語
使わずに済むのが一番ですが、知っておくと安心な単語です。トイレの場所を尋ねる場面は、緊急時に限らず日常的にも使う頻度が高い単語です。
- 화장실(hwajangsil)— お手洗い、トイレ
- 비상(bisang)— 緊急
- 돕다(dopda)— 助ける
Apple Watchとロック画面で、旅行前から単語に触れる
ここまでの単語は、机に向かって覚えるものではなく、旅行までの数週間、日常の中で少しずつ目にしておくものです。Watch Your Languageは韓国語にも対応しており、iPhoneのロック画面・ホーム画面のウィジェットとApple Watchの文字盤に単語を表示します。ハングルに慣れないうちは、設定をオンにすると、単語の下に訳の代わりにローマ字表記が表示されます。単語が切り替わる間隔は1分から1週間の間で選べるため、旅行が近づくにつれて頻度を上げることもできます。単語帳のアプリを開くという動作を挟まずに、時刻を確認するような普段の動作の中でハングルと何度も出会える点は、韓国語のように新しい文字を並行して覚える必要がある言語では特に助けになります。
語彙パックはテーマとCEFRのレベル(A1からC2)で分かれており、旅行に関連するパックを選べば、ここで紹介した単語に近いものからスマート・レペティションのアルゴリズムで繰り返し出会えます。忘れがちな単語ほど頻繁に、すでに覚えた単語は間隔を広げながら表示されるため、旅行までの限られた時間でも、苦手な単語に何度も触れられます。現地でメニューや看板など、パックにない単語に出会ったときは、Premiumの機能で写真やメモから単語を取り込むと、その場で見た単語もあとから同じように表示できます。文法や会話の練習は別の教材で補う必要がありますが、単語を覚えておく部分は、通勤中や旅行の準備をしている隙間時間に任せられます。関連して、韓国語の単語の覚え方や、韓国語の単語アプリ比較も参考にしてください。
Watch Your Languageは、韓国語の単語をテーマとCEFRレベル別のパックで提供し、iPhoneのロック画面・ホーム画面のウィジェットとApple Watchの文字盤に表示します。設定をオンにすれば、訳の代わりにローマ字表記を単語の下に表示できます。旅行に関連するパックを選べば、空港やレストラン、道案内で使う単語に、旅行までの数週間、日常の中で繰り返し出会えます。